今回は松阪市殿町にある本居宣長ノ宮(もとおりのりながのみや)神社を紹介したいと思います。
本居宣長ノ宮神社は江戸期の国学者本居宣長をお祀りしています。
神社の歴史
神社は松坂城と道一つ隔てた高台の樹木がうっそうと茂る森の中にあります。
鳥居をくぐり数十段の石段を上がると、こじんまりした社が建っています。
以前は本居神社と呼ばれていましたが、平成七年から本居宣長ノ宮神社と改称されました。
本居宣長は松阪が生んだ賢人の一人です。
若いころ京都にて医学を学び医者として生計を立てていましたが、賀茂真淵との偶然の出会いにより国学に目覚め目ました。
あまりにも有名な「古事記伝」を30年の歳月をかけて完成させました。
才能に努力を合わせた立派な国学者でした。
宣長は古事記伝脱稿3年後にこの世を去りました。
宣長は松阪市街地から5キロほど入った旧山室町の見晴らしの良い山腹の奥墓に眠っています。
そこに小さな祠が建てられました。
大正4年にその地から現在の場所に本居神社は遷座しました。
ご利益と桜
今日偉大な国学者を祭る本居神社は学問の神様として崇められています。
近在はもとより全国から学問の神様の御利益にあずかろうと沢山のお参りがあります。
此の地は春になれば桜の花が乱れ咲きます。
松坂城址公園から本居宣長ノ宮神社に続く一帯はソメイヨシノが数百本あります。
書き遅れましたが宣長さんも桜がとても好きでした。
花はさくら、桜は、山桜の、葉あかくてりて…。
満開の山桜に赤くて細かい葉がまばらに混じっているのがいいと、随筆「玉勝間」の中で「花のさだめ」と題して書いています。
松坂城から本居宣長ノ宮神社に至る一帯は中心市街地にあるオアシスのような存在になっています。
周囲は住宅地、学校、病院そして市役所などが取り巻くように建っています。
城跡は国指定になっています。
城跡には本居記念館や本居宣長が住んでいた鈴屋も経っています。
城跡、記念館そして本居宣長ノ宮神社のコースは一度は歩いてみたいところです。
時期的にはソメイヨシノが咲く時が一番でしょうか。
アクセス
住所:〒515-0073 三重県松阪市殿町1533−2
本居宣長ノ宮神社へは近鉄・JR松阪駅から徒歩で10分から15分です。
バスならば同じく松坂駅から市民病院前が最寄バス停です。
車でも駐車場があるので安心です。
まとめ
松阪は豪商の町で売り出していますが、本居宣長さんを忘れないでほしいと思います。
また松阪へは交通の便がとても良いです。
名古屋から特急で約70分、大阪難波から特急で90分、京都から特急で100分ほどで着きます。
松阪は牛肉がおいしいことはご存知かと思います。
美味しいお肉を食べて、本居神社にお参りして、松坂城址そして豪商の旧家などを散策していただくと良いと思います。
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